北斗の拳 シンはユリアのことどこまで知ってた?
「北斗の拳」。
もちろんリアルタイムで読んでいました。
最初はシン編だけで終了してもよいように物語が作られていたので、シンについては跡付け設定がすごいことになっています。
が、それはあくまでも作者の都合。
物語の中のシンには関係ない話。
そこで、シンの立場で考えてみようと思い立った。
ユリアがケンシロウとくっついた時点でシンは一旦はあきらめた。
ジャギにそそのかされてユリアを奪うことを決心するわけですが・・・
確かにこの時点でのケンシロウはジャギのいうようにあまちゃんで、シンとしてはユリアの行く末が心配だったのだと好意的に解釈しよう。
だが。
シンに対してユリアのこのセリフ。
普通ここまでは言われないよなあ。
自分が好きな女の子に告白したときの返事がこれだったら死にたくなるわ。
もとからユリアはシンを嫌いとか言うより気持ち悪いくらいに思っていたんだろう。
そういえばシンの最初の登場シーンて
だから、もしかしたら特殊な性癖でもあったのかもしれない。
このユリアの過激な一言がシンを逆上させ追い詰めてケンシロウに7つの傷をつけさせたのだろうと推測する。
そこまではまあ、よしとしよう。(よくはないが)
問題は、
シンはユリアが同じ南斗六聖拳だと知っていたのか?
という疑問だ。
後の回想シーンでは、飛び降りたユリアを五車星が助けたときに、五車星を知っていた。
南斗六星の一人であるシンが五車を知っているのは不思議ではない。
だが、五車がユリアを助け保護することに疑問を持たないのはユリアが同じ六星の一人だと知っていなければおかしい。
つまりシンはユリアが何者であるかを知っていた。
ということは、シンは北斗神拳伝承者だけではなく、南斗も敵に回す可能性があることを知っていてあの略奪行為に出たわけだ。
この時点で妖星の裏切りで南斗が乱れていたとしても。
まさに殉星の男である。
ラオウにビビッたように見えるがそうではなく、ユリアを戦いに巻き込みたくなかったのだろう。
となると。
ケンシロウよりもシンの方がいろいろと裏事情を知っていたわけだ。
ジャギに言われるまでもなく、シンからすればお花畑なケンシロウにユリアは任せられない、と思うのも当然かもしれない。
ていうか、北斗の兄弟って、トキ以外は何も知らないんだよね、意外と。
頭の良さというか情報量では南斗の足元にも及ばない。
やはりそれは一子相伝という狭い環境が災いしているんだろう。
ユリアが死にたくなるほど嫌いなシンだが、実は意外と最初から愛に殉ずる男だった、と結論してよいだろう。
まあ、ケンシロウをいたぶるシンをみればカレの性癖がなんだかわかる気もしますが。